今年も、夏の甲子園を目指す予選大会が始まっており、第100回と記念すべき全国高校野球選手権が行われます。
今年は、全国的な猛暑が続き、埼玉県熊谷では、日本歴代最高の41.1度の暑さを記録しました。熱中症による緊急搬送の数も例年より全国的に増えており、死亡事故も発生しています。
うだるような暑さは長く続き、異常ともいえる暑さの中、スポーツを野外でやっても大丈夫なのかという意見が出ています。
確かに、スポーツをしなくても、熱中症で緊急搬送されているぐらいなので、この暑さの運動をすれば、熱中症の危険性が高まると言えます。
この暑さの中、高校野球が日中に野外で開催されるので、かなり危険ではないかと言われています。
たとえ、野外であっても、薄暮やナイターで開催したら、いいんじゃないかという意見が出ていますが、高校野球のナイター開催はなかなか実現しないようです。
この記事では、高校野球のナイター開催について、考えてみたので、お伝えしたいと思います。
京都大会で異例のナイター開催
この猛暑の中、高校野球の地方大会が行われていますが、試合は基本的に、日中に行われています。
しかし、7月23日のわかさスタジアム京都で開催された京都大会では、選手、審判、観客の健康に配慮して、異例のナイター開催となりました。
ナイター開催とは、具体的にどのように行われたかというと、通常、
第1試合 午前8時半試合開始
第2試合 午前11時試合開始
第3試合 午後1時半試合開始
第4試合 午後4時試合開始
というタイムテーブルで4試合行われますが、ナイター開催ということで、このように変更となりました。
第1試合 午前8時半試合開始
第2試合 午前11時試合開始
第3試合 午後4時半試合開始
第4試合 午後7時試合開始
第3試合の試合開始が繰り下げとなり、薄暮開催で、第4試合は、ナイター開催となりました。
第4試合は、午後7時1分に試合開始となり、完全にナイターでの試合となり、しかも、延長戦となったため、試合終了時間が午後10時37分となりました。
なぜ、京都大会だけナイター開催になったかというと、それまでに試合後に選手が搬送されることがあったからだということです。
試合よりもまずは、選手の命のほうが大切ですよね。
高校野球がナイター開催じゃない理由
これだけ、連日、猛暑が続いているのに、高校野球がナイター開催とならないことに疑問を持つと思います。
今年の夏の甲子園については、既にチケット販売やテレビ局の中継などの準備が進んでいるので、今更、日程や時間の変更は難しいようです。
では、来年から、ナイター開催になるかというと、いろいろな問題があると思います。
京都大会のように第3試合と第4試合を薄暮開催とナイター開催に時間をずらすのであれば、可能なのかもしれません。その場合、第4試合が23時に終えれるかどうかが気になるところです。23時を過ぎると再試合になるというルールがあるので、再試合になることが増えるのかもしれません。
1日に2試合のみで、ナイター開催とすれば、熱中症のリスクは低くなるかもしれませんが、夏休み期間中に全試合が消化できるか難しいかもしれません。通常、1日4試合を開催しているので、単純に2倍の期間の日程が組まれることになります。
次に開催時期を変えてしまうという案。現状は、高校生の夏休みの間に高校野球の試合が行われていますが、8月開催だと熱中症のリスクもかなり高いです。開催時期をずらして、10月にすれば、熱中症のリスクは下がると思います。
しかし、10月となれば、2学期は始まり、学校がある時期なので、選手は出場できても、高校生が甲子園に応援にくるのは難しくなるかもしれません。時期をずらせば、こういった問題が出てきます。
甲子園でナイター開催をする、高校野球の開催時期をずらす以外では、球場自体を甲子園球場から京セラドーム大阪に移すということも考えられます。
京セラドーム大阪だと、空調設備があるので、熱中症の危険性はなくなります。日程についても今と同じように開催することができるでしょう。
しかし、問題は、「高校野球=夏の甲子園」というイメージが定着しているので、今更、京セラドーム大阪で開催するというのも、どうなんかなーと思います。
高校球児は、夏の甲子園を目指すのが夢なので、甲子園でなければ、意味がない。そんな気がするので、甲子園球場以外での開催は、却下ですね。
ナイターの問題点
高校野球をナイター開催にするには、時間をずらすことになりますが、時間をずらせば、問題となるのが、テレビ放送です。
高校野球がナイターで夜に開催となると、ゴールデンタイムに高校野球を放送できるチャンネルがあるのかどうかという点も気になります。
たとえば、23時前まで試合が行われて、最後まで放送できるのかという問題も起きます。
1日2試合だけ夕方から試合をするとすれば、夏休み期間中ほとんど、毎日、高校野球が開催されることになりますが、その全試合をテレビで放送できるのかっていう問題がありますね。
高校野球のナイター開催には、いろいろな問題が出てきて、最善策を考えても、どんな案がいいか答えが出ません。
ちなみに、日本高野連は、来年以降の夏の甲子園について、そのうち考えるではなく、ナイター開催も現実的な選択肢のひとつと言われています。
2019年以降の高校野球では、今と違う形で高校野球が開催されるんだと思います。とにかく、高校野球の試合開催よりも高校球児や高校生の命を優先してほしいと思います。
まとめ
高校野球はなぜナイターじゃないのかについて、理由と問題点について、お伝えしました。
2018年の高校野球は、すでに日程が組まれているので、例年どおり、ナイター開催とはならないようです。
2019年以降は、どういった形で高校野球が行われるのか、非常に興味深いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
では。